FXでスワップポイントを受け取っていると、「ポジションを決済しないと、貯まったスワップは使えないのでは?」と思うことがあります。
結論から言うと、多くの会社では、ポジションを持ったままスワップだけ受け取って出金できます。ただ、会社によって操作の名前も手順も違い、「できない」と明記している会社もあります。私はLIGHT FXでトルコリラ円のポジションを決済せずに保有しています(LIGHT FXは私が使っている口座で、この記事に広告リンクはありません)。今回、主要8社の公式FAQを確認して比べました。なお、マネックス証券のFXは公式FAQで「スワップだけの出金は不可」とされていますが、FAQの商品名と対応する商品を確認できなかったため、表には入れていません。
先に結論
- 決済せずにスワップだけ出金できると公式FAQで確認できたのは、DMM FX・外為どっとコム・ヒロセ通商・トライオートFX・みんなのFX・LIGHT FX・GMOクリック証券の7社
- SBI FXトレードは、FAQで、保有中の建玉に対する付与スワップポイントのみを指定した出金はできないとされている(出金可能額の範囲内なら出金はできると併記)
- 操作の名前は会社ごとに違い、「スワップ振替」「スワップ受取」などがある。振替・受取をしないと、日々のスワップは確定した残高に入らない会社が多い
- 出金できる金額は「受け取ったスワップ全部」とは限らず、各社の式で決まる出金可能額(みんなのFX・LIGHT FXは振替可能額)の範囲。出金の前に自分の数字を見る必要がある
※この記事は2026年10月19日時点の各社の公式FAQをもとにしています。仕様は変わることがあるので、実際に操作する前に各社の公式ページで確認してください。
8社を一覧で比べる
| 会社 | 決済せずにスワップだけ出金 | 操作の名前 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| DMM FX | できる | スワップ振替 | 振替すると預託証拠金に入り、プラスなら出金可能額が増える |
| 外為どっとコム | できる | スワップ振替 | 部分振替はできず、選んだポジションの全額が対象 |
| ヒロセ通商 | できる | スワップ振替 | ボタンが表示されるツールのみ対応。日々は預託証拠金に反映されない |
| トライオートFX | できる | スワップ振替(FX) | 自動では反映されず、振替か決済で証拠金預託額に入る |
| みんなのFX | できる | スワップ受取 | 受取後、入出金口座へ資金振替してから出金予約。出金は1回2,000円以上 |
| LIGHT FX | できる | スワップ受取 | みんなのFXとほぼ同じ手順。出金は1回2,000円以上 |
| GMOクリック証券 | できる | (余力に自動で反映) | 毎日のNYクローズ後に反映。出金は1回1万円以上 |
| SBI FXトレード | スワップだけを指定しての出金は不可 | ― | 出金可能額の範囲内なら出金はできる |
一言メモ
「できる」の会社でも、振替や受取のボタンを押す一手間が必要です。何もしなくても自動で現金になるわけではありません。
「スワップ振替」の会社:DMM FX・外為どっとコム・ヒロセ通商・トライオートFX
この4社は、日々のスワップは建玉に付いた「未決済のスワップ」のままで、振替の操作をして初めて証拠金に入る仕組みです。
- DMM FX: スマホアプリやPC版のポジション照会から「スワップ振替」。株アプリ内のFX取引ツールでは使えません。振替分は預託証拠金残高に入り、プラスなら出金可能額も増えます
- 外為どっとコム: 対象ポジションの累積スワップを、全額まとめて資産合計に入れます。部分振替はできません。2026年2月2日に、振替できる金額の下限が撤廃されました
- ヒロセ通商: 日々のスワップは預託証拠金には反映されず、決済したときか振替をしたときに入ります。ボタンが表示されているツールのみ対応です
- トライオートFX: 「自動的には反映されない」とFAQに書かれていて、決済か「スワップ振替(FX)」で証拠金預託額に入ります
「スワップ受取」の会社:みんなのFX・LIGHT FX
この2社は同じ手順で、2段階になっています。
- ポジション照会から「スワップ受取」をして、FX口座の残高に入れる
- FX口座から入出金口座へ資金を振り替えて、出金を予約する
出金の予約は1回2,000円以上(全額出金は除く)です。みんなのFXでは、11時までの依頼は原則当日に処理され、振込手数料は会社負担とされています(LIGHT FXの出金ルールは、公式ページで確認してください)。
FX口座から移せる金額(振替可能額)は、次の式で決まります。
口座残高 −(必要証拠金+注文証拠金)+約定評価損
約定評価損益には、建玉の評価損益とスワップが含まれます。LIGHT FXは、スワップを受け取ると振替可能額が増えると案内しています。同時に、資金を動かすと証拠金維持率が大きく下がる場合がある、という注意書きもあります。
GMOクリック証券:自動で余力に入る
GMOクリック証券は、建玉を持ったまま出金できるとFAQに書かれています。毎日のNYクローズ(日本時間で冬時間は7:00、夏時間は6:00)のあとに余力へ反映され、反映の処理が終わった後(NYクローズ後およそ1時間)から現金として動かせます。
出金の依頼は「出金可能額」の範囲内で、1回1万円以上です。証券取引口座へ移すときは、先に口座間の振替が要ります。なお建玉一覧の評価損益にはスワップが含まれないので、累計スワップと合わせて見る必要があります。
SBI FXトレード:「スワップだけ」を指定した出金は不可
SBI FXトレードのFAQでは、保有中建玉に対する付与スワップポイントのみを指定して出金することはできないとされています。
ただ、出金可能額は次の式で決まり、資産評価額に未決済のスワップが含まれます。
出金可能額 = 資産評価額 − 取引必要証拠金 − 注文中証拠金
FAQには、出金可能額の範囲内で出金することは可能とも書かれています。つまり、スワップだけを指定して出すことはできず、出金可能額の範囲で出金する形になります。
出金の前に気をつけたいこと
出金できるのは「受け取ったスワップ全部」ではない
出金できる金額は、各社の式で決まります。多くの会社の式には、必要証拠金や注文中の証拠金が引かれる項目があり、DMM FXやみんなのFX・LIGHT FXなどは約定評価損も引きます。式は会社ごとに違うので、自分の口座の「出金可能額」の表示を必ず確認してください。
スワップを出金すると、その分だけ証拠金が減ります。出金しすぎると証拠金維持率が下がり、ロスカットの危険が近づきます。出金の前に、維持率がどう変わるかを必ず確認してください。
最低額と手数料
出金の最低額は会社で違います(みんなのFX・LIGHT FXは2,000円以上、GMOクリック証券は1万円以上)。少額のスワップを小まめに出したい人は、この条件も確認が要ります。
受取・振替の操作ができるツールが限られることがある
DMM FXは株アプリ内のFX取引ツールでは振替できず、ヒロセ通商もボタンが表示されるツールのみ対応です。普段使っているアプリで操作できるか、確認してから使うのが安全です。
まとめ
- 決済せずにスワップだけ出金できる会社は多いが、振替・受取の操作が要る会社がほとんど
- SBI FXトレードは「スワップだけを指定した出金」は不可。出金可能額の範囲なら出せる
- 出金できる額は、各社の式で決まる出金可能額(振替可能額)の範囲。出金のしすぎで維持率が下がる点に注意
スワップを出金に回せるかは、「長く持ちながら現金も使いたい」という運用の自由度に関わります。口座を選ぶときは、スワップの高さだけでなく、こうした出し入れのしやすさも見ておくと安心です。
スワップの金額そのものの比較は、こちらにまとめています。
私の運用の実績は、LIGHT FXのスワップを21ヶ月記録した結果にまとめています。
※この記事は特定の口座や投資行動をすすめるものではありません。FXは元本を失うおそれがあります。最終的な判断はご自身でお願いします。
